首イボでお悩みの方に最も多いのは、「老人性イボ」であると言われています。
ですので、この「老人性イボ」について詳しく解説していきます。
まずは、老人性イボが発生するメカニズムについてです。
老人性イボは、別名、「老人性疣贅(ろうじんせいゆうぜい)」とも呼ばれている良性腫瘍です。その原因は、その名の通り、肌の老化にあり、80代を過ぎるとおよそ80%の人に発生すると言われています。ですが、早い人では20代からこの老人性イボに悩まされる場合もあり、最近ではこの若年層での発生も増えてきています。
老人性イボが発生するメカニズムについて解説します。
老人性イボは、イボ皮膚表面(表皮)の細胞(ケラチノサイト)の異常増殖により、しみの部分が盛り上がることによりできます。ケラチノサイトの増殖に伴うメラニンの増加が原因となります。ウィルス性イボでは角質層の増加によりイボが発生しますので、その点でも老人性イボとウィルス性イボは全く違います。
加齢により、新陳代謝(ターンオーバー)が正常でなくなってしまった肌には、本来排出されるべきメラニンが蓄積されてしまいます。この蓄積されたメラニンが、「老人性イボ」として肌の表面に現れてしまうのです。
また、近年、より強くなった紫外線を浴びることによっても肌に蓄積されるメラニンは増殖してしまっています。そして、冷暖房の良くきいた室内で長い時間過ごすことは肌の乾燥につながり、新陳代謝を正常でなくしてしまうため、こちらもメラニンの蓄積の原因となってしまうのです。
よって、次のようにまとめることができます。
老人性イボの原因は
1.加齢
2.紫外線
3.乾燥
この3点です。
老人性イボにお悩みの方、ノーガードで紫外線を浴びすぎたり、肌を乾燥したままにしてしまうことは、老人性イボの悪化につながりますので十分気を付けてください。
詳しい対処法はまた次回解説致します。
なお、ウィルス性イボの発生メカニズムにつきましては、
イボとミズイボ、ウオノメとタコ─どう違うのですか?─ Q2 - 皮膚科Q&A(公益社団法人日本皮膚科学会)
にてご確認くださいませ。
以上、「首イボに多い老人性イボの原因と発生メカニズム」について解説させて頂きました。